名刺データの入稿方法には「PDF」と「AI」がある
名刺印刷を業者に依頼する際、データの入稿形式としてよく選ばれるのが「PDF形式」と「AI（Illustrator）形式」です。しかし、初めて名刺を入稿する人にとっては「どちらが安全なのか？」「正しく印刷されるのはどちらか？」と迷うこともあるでしょう。
この記事では、PDF入稿とAI入稿の違いをわかりやすく解説し、それぞれのメリット・デメリット、安全性の観点から比較します。
PDF入稿とは？その特徴とメリット
PDF入稿とは、Illustratorや他のデザインソフトで作成した名刺データをPDF形式で保存し、そのファイルを印刷会社に渡す方法です。
- フォントの埋め込みが可能で、文字化けのリスクが低い
- ファイル容量が軽く、送信・保存しやすい
- 一般的な印刷所でも対応しているケースが多い
特に文字やレイアウトがしっかりと固定されているため、仕上がりイメージが崩れる心配が少ないのがPDF入稿の魅力です。
AI入稿とは？Illustrator形式の長所と注意点
AI入稿は、Adobe Illustratorのネイティブ形式（.aiファイル）で入稿する方法です。レイヤーや編集情報がそのまま残るため、印刷所が内容を一部調整しやすいという特徴があります。
- 印刷所での再編集や修正が容易
- トンボ（トリムマーク）や塗り足し設定がしやすい
- 高品質な印刷データとして扱われることが多い
ただし、フォントのアウトライン化やリンク画像の埋め込みがされていないと、印刷ミスにつながる可能性があるため注意が必要です。
安全性の比較：PDF入稿とAI入稿のどちらが安全？
「安全性」という観点で考えると、PDF入稿の方がリスクが少ないとされています。理由は以下の通りです。
- フォントが埋め込まれており、環境依存が少ない
- レイアウト崩れのリスクが低い
- リンク切れや画像抜けの心配がない（統合されている）
一方で、AI入稿は柔軟性が高くプロ向けの形式ですが、入稿ミスが発生しやすいという側面もあります。特にアウトライン化忘れや画像のリンク切れなどがよくあるトラブルです。
初心者におすすめなのはPDF入稿
初めて名刺を作成・入稿する方や、デザインに不慣れな方にはPDF入稿がおすすめです。あらかじめ完成イメージが固定されているため、印刷後のトラブルを避けやすいからです。
Illustratorに慣れており、印刷会社と細かくやり取りができるプロやデザイナーであれば、AI入稿も選択肢になります。
まとめ：名刺の安全な入稿には形式の理解がカギ
名刺印刷でトラブルを避けたい場合、どの入稿形式を選ぶかは非常に重要です。確実に印刷したいならPDF、調整を任せたいならAIという基準で選ぶと良いでしょう。
- PDF入稿：安全性重視、初心者向け
- AI入稿：柔軟性重視、上級者向け
印刷会社ごとに推奨形式が異なる場合もあるため、必ず入稿前にガイドラインを確認することを忘れないようにしましょう。
