名刺の「裁ち落とし」とは?印刷トラブルを防ぐために知っておくべき基礎知識

名刺の「裁ち落とし」とは?

名刺の「裁ち落とし」とは、印刷物の端までデザインや背景色を入れる際に、仕上がりサイズよりも一回り大きくデザインを作成することを指します。これにより、印刷後の断裁ズレによる白いフチ(余白)が発生するのを防ぐことができます。

なぜ裁ち落としが必要なのか?

印刷機や断裁機にはわずかなズレが生じることがあります。名刺のような小さな紙面でも、そのズレが目立つと仕上がりが不格好になります。背景が白以外のデザインの場合、このズレにより意図しない白フチが出る可能性があるため、あらかじめ「裁ち落とし(塗り足し)」を設けておくことで、それを防げます。

裁ち落としの一般的なサイズと設定方法

名刺の一般的な仕上がりサイズは「91mm × 55mm」ですが、裁ち落としを含めたデータは「94mm × 58mm」(各辺3mmずつ塗り足し)で作成します。デザインソフト(IllustratorやCanvaなど)で以下のガイドラインを守るのが基本です。

  • 仕上がりサイズ:91mm × 55mm
  • 塗り足しサイズ:各辺に3mm追加 → 94mm × 58mm
  • 文字や重要情報は、仕上がりサイズの内側3mm以上に配置

裁ち落としがないとどうなる?

裁ち落としを設定せずに印刷すると、断裁ズレによって、名刺の端に意図しない白いフチが出る可能性が高まります。とくに背景に色があるデザインや、写真を全面に配置している場合は、この影響が非常に目立ち、クオリティが低く見えてしまいます。

裁ち落としを正しく設定して、高品質な名刺を

名刺はビジネスの第一印象を決める大切なツールです。裁ち落としを正しく設定することで、印刷の完成度が高まり、プロフェッショナルな印象を与えることができます。印刷業者に入稿する前に、必ず塗り足しの設定を確認しましょう。